INASOFT 管理人のひとこと

■スラドの2012～2013年当時の予測・考察や、当時の僕自身の予測・考察の正否判断するのも興味深そう

5月1日に、ウイルスバスターの連続誤検知(これ自体は解決済み)の発生から10年という記事を書きまして。

この記事を公開して2週間くらい経ったころ、調べてみたらこのページ単独でのアクセス数が結構な数に達していました。せっかくなのでアクセス履歴からリンク元を辿ったら、その中にスラド内のページがあり、そこからいくつかの過去記事で、当サイトで書いた事象を取り上げているものが見つかりました。つまり、2012年～2013年当時の情報から様々な推理合戦が繰り広げられている様子でした。

未来視点かつ当事者視点を得ているという今の僕が観測しているという状況が、なかなか興味深い。なかなか稀有な体験が出来そうな予感があります。

世間で起きている事象……例えば誰かと誰かが非難の応酬をしているとか、訴訟合戦をしようとしているとか、有名な未解決事件であるとかについて、断片的な情報からネット上であれこれ推理や考察が行われていたりするのを、よく見ることがあります。

2012年～2013年時点でのウイルスバスターの連続誤検知と、それに対して推理や考察をしているスラドという構図も、まさしく、その状態だったかと思います。

それについて、すでに事態が解決している未来視点から、さらに当事者なので（ある程度の機密情報も含め知っている）当事者視点を得ていて眺められるというのは、なかなか無い体験ができる状態になっていると思います。

そこで、10年前にスラドに書かれていた様々な予想や推理や考察を、未来視点かつ当事者視点から改めて見直し、正否を判定してみるというのも面白そうだと思いました。あるいは、その当時の僕自身が立てていた予想や推理の正否の判定も面白そうです。

この活動を通じて、現在でも誤解しているかもしれない人に正しい情報を伝えることもできるかもしれません。

例えば、未来視点から見れば「exeファイルの中身を見てなかった」ことが分かっているので、レジストリをいじっている云々が原因で検知されたなどの説は否定されます。

また、そもそもクローラーのバグであって、何かしらの正しい基準とか正しい判断とかに沿って判断されたとかでは無いので、「同人ソフトを作っているサイトのドメインと同じだから」「ジョークソフトを作っているサイトと同じだから」も否定されることになります。等々…。

スラド内を細かく見ていくと、かなり好き勝手言われているものもあるなぁという印象もあり、正直イラッとするものもありました。

ただ、2012年～2013年時点の、正しい情報が分かっていなかったころですから、様々な推理や考察が（未来視点での正否に関係なく）生まれるのは仕方ないことであるとも言えます。僕自身ですら正しい情報が取得できていない状況で、五里霧中で対策を打っていて、様々なハズレを引いていたわけですから。

例えば僕自身、「INASOFTは同人ソフトを作っているサイトと同じドメイン内で配布している。同人ソフトはほとんどエロコンテンツである。よって、(誤)検知されるのは当然である」と言われて、そうなのか！と独自ドメイン(inasoft.org)の取得を決断して、サイトを移行して、結果大ハズレだったという苦汁を舐めています。この場合、僕自身の立てた仮説も否定されたと言えます。

そう考えると、この企画としては大変興味深いものになりそうです。

ちなみにあらかじめ言っておくと「ドメインを変えたから再誤検知された」は誤りです。そこはトレンドマイクロ社の担当の方が明確に否定されておりました。