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■形見のUSB-FDD。フロッピーディスクは読めなくても、フロッピーディスクドライブは認識できるかな?

2021年 4月29日(木) 0:00:00



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先週の金曜日だったか。テレビのバラエティ番組で、フロッピーディスクが懐かしいものということで登場していました。

もうフロッピーディスクなんて、何年も使っていません。意味付けとして貴重なものは保管してありますが、おそらく中身は壊れているでしょう。

で、そういえば、棚の中にUSB接続のフロッピーディスクドライブがあったよなぁ、と思い出しまして。フロッピーディスクは読めなくても、フロッピーディスクドライブは認識できるのか?

父の形見のUSBフロッピーディスクドライブ

見つけました。で、試しにWindows 10のPCに差し込んでみたら、

父の形見のUSBフロッピーディスクドライブを認識

無事に認識できました。ちゃんと「ドライブA」として認識(※1)しています。

(※1) DOS/V機において「ドライブA」と「ドライブB」は、かつてフロッピーディスクドライブが2台設置だった時代の名残で、フロッピーディスク用としてリザーブされているのです。だから、ハードディスクは「ドライブC」から始まるわけで。ちなみにPC98(当時は国民機と言われていたNECのパソコン)は、そんな制約はありませんでしたから、Windowsの入っているHDDは普通に「ドライブA」でした。

実際に使えるかどうかは…空フロッピーディスクが手元になりので、試せません。Amazonで買おうとしたら、3枚で2000円くらいが必要らしく、というか在庫が希少なのでしょうから、僕が趣味ごときで購入して良いものではありません。本来必要とする人々が使うべきです。なので、僕が試すのは止めておくことにします。

それにしても、Windows 10で、初めてフロッピーディスクドライブを認識した気がします。マイクロソフトの技術者は、今でもフロッピーディスクドライブのドライバプログラムをメンテナンスし続けているのですね。ありがたいです。使わないけど、ありがたい。


【追記】

なんだか今日の話題はとてもウケが良いので、もうちょっと追記します。

PC98時代に1.44MBでフォーマットしていて、中身が無事なディスクを見つけました。

PC98時代に1.44MBでフォーマットしていて、中身が無事なディスクを見つけた

この中で「TFM3」と書かれているディレクトリは、現在でも公開しているMS-DOS用の自作ファイラー「TFM ver.5」の、ver.3時代のものです。PC98用に作られています。

僕は1995年~1997年のときに高校生で、高校のパソコン部(当時はパソコン数学部と呼ばれていた)に所属していました。自宅にあったのも学校にあったのもPC98で、実行できるバイナリはPC98向けに作られたものばかりでしたが、MS-DOSのファンクションコールのみを使用しているプログラムであれば(BIOSコールとか、テキスト・グラフィック描画のためにVRAM直アクセスとかしていなければ)おそらくDOS/V機でもそのまま動くはず…。

そうだ。MS-DOS用バイナリは16bitだった

あ、そうだ。MS-DOS用プログラムは16bitアプリケーションだった。最近の64bit Windowsは、16bitアプリケーションを切り捨てていたのでした(※2)。切り捨て当時はWindows 3.1以前のアプリケーションを切り捨てることばかり報じられていましたが、そういえば、旧式のMS-DOSアプリケーションも16bitアプリケーションだから動かなくなったのでした(※3)

たしか、現代のWindowsも32bit版OSであれば16bitアプリケーションを動作させる「WOW」を持っていたはずなので、Windows 10の32bit版を入手すれば動作させることができるはず…ですね。マイクロソフトが提供しているテスト用の仮想環境イメージでは、Windows 10のx86版(32bit)は提供してくれてないみたい。Windows 7/8.1の32bit版であれば、普通にサブマシンの中に入っているからつまらないし。何かの機会に見つけたら試してみたいと思います。

(※2) Windows 10 64bit版は、32bitアプリケーションを動作させるための「WOW64」(WOW=Windows on Windows)と呼ばれる機構は持ちますが、16bitアプリケーションを動作させるための「WOW」は持たない
(※3) 振り返ってみると、4年くらい前に、いじくるつくーるをビルドするためにMS-DOS時代のflexとkmyaccを必要としていて騒いでいたことがありました。

ところでどういうわけだか、実環境でも仮想環境でも、このUSB-FDDの認識は50%くらいの確率で失敗します。デバイスマネージャでは黄色い三角の注意マークがついて、デバイスの名前は表示されるけど、「ドライブA」としては認識してくれません。USBケーブルを抜き差しする(仮想環境の場合は、デバイスにつけられている有効/無効のチェックマークを付け外しする)で、認識してくれる感じ。もしかしたら、Windows 10のFDDドライバが抱えているバグなのかもしれません。誰も使わないから、誰も気づかないバグなのかも…。


まさにインターネット老人会的な話題なため、伝わる方に伝わればいいかな、という話をもう一つ。

自宅で保持していた「東方幻想郷」「東方夢時空」のフロッピーディスク2枚×2は、無事に中身が読めていました。バイナリの中までは検証できませんが、少なくともディレクトリエントリにはアクセスでき、Readmeは読むことができる様子。

東方幻想郷1枚目
▲東方幻想郷1枚目。動作環境に「除くNX」と書かれているあたりが、時代を感じさせます(※4)

東方幻想郷2枚目
▲東方幻想郷2枚目。

東方夢時空1枚目
▲東方夢時空1枚目。劇中のセリフ「だっても神曲もないでしょ!」の神曲はダンテと読む。

東方夢時空2枚目
▲東方夢時空2枚目。

で、東方夢時空2枚目に「ホームページ」というリンクが。
現在はリンク先にはアクセスできませんでしたが、当時のアミューズメントメーカーズ(東京電機大学の非公認サークル)のURLだったみたいですね。

「ホームページ」のリンク先

当時のインターネット上の大事件として「~.ne.jp」の多くのサイトを「~.or.jp」に移動させるというのがあった気がします。逆だったかな?なので、この当時の「~.ne.jp」とか「~.or.jp」を見ると、影響はあったのかな?とか心配になってしまいます。今のようにインターネットが広く普及してしまった後では、上位ドメインレベルの移動なんて、絶対にできないことですね。


(※4) 1990年代後半の当時、NECは独自アーキテクチャであるPC98から、一般的になりつつあったDOS/V(PC/AT互換機)路線に舵を切ったのですが、DOS/V機にガワを被せただけのマシンにPC98NXと名付けたせいで混乱が起きました。当時は少なかったWindows用ソフトは問題なく動作しましたが、PC98向けに作られていたMS-DOS用のソフト(主にゲーム)は一切動かなかったためです。そのため当時、PC98向けに作られたMS-DOS用ソフトには動作環境に「除くNX」と書くことで、混乱を予防しておりました。


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