INASOFT 管理人のひとこと


フリーソフトダウンロードサイト「INASOFT」の管理人 矢吹拓也 が日々の「ひとこと」を語るページです。
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■大変著名な世界的フリーソフト作者さんのサイトを拝見して羨ましい。絶対つまずかないで欲しい。

2021/ 4/30 0:00:00



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https://www.inasoft.org/








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先日、ある世界的に著名なフリーソフトを作成されている方(日本人)のサイトを拝見する機会があり、というか、普通に閲覧しただけですが、大変意識の高いことが書いてあって、いいなぁ…なんて思いました。

思えば、僕も2000年代前半~2012年のあの日までは、意識高いことを言っていた気がします。

2001年ごろには「アイデア実現のために技術を勉強し、技術が身につくとアイデアが浮かんできます」とか言ってますね。当時は大学3年生。社会を知らないひよっこでした。だからこそ、大口を叩けるんです。というか、大口をたたくには、社会を知ってはいけない。あるいは、そこそこサイコパスでなければやってられない。

社会人になり「『社会人の常識』と呼べるものの有効範囲は『半径5m程度』」のようなことも学びましたが、それでも10年くらいは、「ソフトウェアの力で世界を平和にできる!」みたいな妙な意気込みを持っていたりしたし、あるいはすっきり!! デフラグのウィザードモードで恋愛アドベンチャーゲームみたいな動作をさせられるようにしたり。

すっきり!! デフラグのウィザードモード風の画像(加工済み)

写真撮影した着ぐるみキャラクター(巫女さんやメイドさん)でソフトウェアの動作をしゃべらせたり。

すっきり!! デフラグのウィザードモード風の画像(加工済み)
すっきり!! デフラグのウィザードモード風の画像(加工済み)

この時は、声優さんに声を吹き込んでもらってました。なんというか…頭の中がバブルでした。

こういうのをやってた頃は、ソフトウェア開発も絶頂で、萌え絵も取り込みたくて、声優さんにもお願いして…と、なんか、頭の中は、カーディガンを腰に巻いた名物プロデューサーでした。

機会があれば、企画を出して、お金を出してもらって先輩フリーソフト作者に会いに行ったりとか。フリーソフトの業界に大きな事件があれば、単身インタビューしに乗り込んでいったり……、なんてこともできました。若いってイイですね。若いって、フットワーク軽いですね。

着ぐるみ、声優さん、萌え絵…全部、若さ故の暴走で、すごいフットワークでやってました。なんでしょうね、このノリは。若いっていいな。羨ましい。



しかし、とある冤罪事件に巻き込まれる形で時間が取れなくなり、モチベーションが大幅ダウンし、Webサイトのアクセス数は12分の1まで落ち込んで、そうこうしているうちに世の中はパソコンからスマホに切り替わっていて、当時の「意識高かった自分」はどこに行っちゃったのかな?と思ったりします。

ということで、冒頭で述べた著名な世界的フリーソフトの作者さんには、ぜひとも、こういった大事件に巻き込まれる形でモチベーションダウンが起きないよう、ただただ祈るばかりです。どんなに意識高くても、事件に巻き込まれ、時間が忙殺され、ユーザーから心無い質問をぶつけられ、プロバイダから真夜中に電話を掛けられ、こちらを悪人と決めつける人がTwitterで誤情報を拡散している様子を見てたりとかすると、心がへこみます。一度心がへこむと、あの頃にかかっていた魔法は、二度と戻ってきてくれません。魔法はかかり続けないと、維持できません。一度回転力を失ったら、もうそこまで回転できませんから。回転させるには若さと時間が必要だけど、もう若くないし。時間もないし。子育てと本業があるし。

ホント、これを見ている皆さん、うまく回っている世界的フリーソフト作者さんをつまづかせないで/潰さないでくださいね。


かれこれ7年くらい、「どうして自分が全盛期(?)の勢いを取り戻せないかな?」ということを考えていました。自分でもよく分からなかったのです。2014年のネット上のニュースで「今後の活動については明言されていないが…(中略)…活動再開に繋がることに期待したい」と書いていただいておりましたが、実際のところ、自分自身でもよく分かっていませんでした。

でも、これでなんだかわかりました。「魔法が解けて」しまって、「気づかなくていいこと」が気になるようになったんです。以前に、いじくるつくーるの開発を休止する宣言をした際、Windows 8以降に対する全OS上での1000以上に上る機能項目の動作検証ができなくなってしまったことを書きました。今から考えたら、Windows 10が半年に一度のペースで大改修されるから、その度に確認をするのはほぼほぼ無理なわけですが、学生の頃だったら(Windows XP時代が続いてたこともあり)、よく分からないモチベーションの高まりで、やり遂げていただろうと思います。

魔法にかけられていたかのようにフリーソフト開発にのめり込んでいたというのは、つまりそういうことです。今は魔法が解けてしまったかのように気づかなくていいことに気づいてしまうため、

  • だいたい、サイトの訪問者数が12分の1に減った状態で、検証したものを使ってくれる人は、かなり減っているのではなかろうか。
  • そもそも、パソコンの利用者数自体が減っているだろう。
  • 昔(Windows 95~Me時代)は、パソコンのスペックが低く、カスタマイズして快適に使いたいという人が多かったが、今は総じてパソコンのスペックが高く、カスタマイズの需要はどれほどのものか?
  • そういえば、需要はあったとしても、見返りってあったっけ?
  • 1000項目の機能検証をしたら、住宅ローンを全額返せるなど、見返りになるようなメリットは生じるだろうか?
  • 1000項目の機能検証をしたら、自分や家族の生活が楽になるだろうか?

のようなことに「気づく」ようになってしまいました。多分、学生の頃なら「これがアガペーか!」とか、訳の分からないことを叫びながら、やっていたのでしょう。それができなくなりました。


そうそう。いじくるつくーるの機能検証の話になると「自動テストの導入はしなかったのか?」ということを聞かれることがあるのですが、例えば「Windowsの終了を禁止する」「コントロールパネルの○○を消す」「スタートボタンを消す」などの1000項目以上にわたる全機能項目に対し、Windows 8/8.1/10/10をアップデートしたOS各種/… に対して「どのようなふるまいをしたら正しいと定義できるか」ということを明確化できなかったりします。

一例を挙げるだけでも、「スタートボタンを消す」に対して、Windows 8はどういう振る舞いをするのが正しいか?そもそも、Windows 8にはスタートボタンが存在しないのに。となると、正しいか否かというよりは、この項目自体をグレイアウトしておくのが正しい、とか。

Windows 10でコントロールパネルの各項目を付け外ししようとしたときに、Windows 10はアップデートが進むたびに、「コントロールパネル」から「設定」アプリに、異なる見た目で設定が移動していくわけですが、それはどう判断するか?存在しないならグレイアウトが正しいかと思いきや、実は「設定」アプリの代替項目を見つければそこがきちんと反応しているので、そっちを見るべきだけど、未来のアップデートでそれがいつ、どこに配置されているかわからない、とか。

「いじくるつくーる」において、大量の動作検証が必要となるタイミングは、OSの大型アップデートが行われた後であり、OSがどういう振る舞いになったのかが一番分からないタイミングとなります。自動テストで自動的に判定されるべき「OSの振る舞い」は、自動的には決められません。

そういった問題があり、「いじくるつくーる」に対する「自動テスト」というのは、実質的に不可能となっています。


あと、もう一つ。

ネット上の皆様が、たまに発生する他ソフトに対する単発の誤検知事案を見たときに、「INASOFT事件みたいだ」と思い出していただくのは、痛しかゆしといったところなのですが、ちょっと違うなと思うことがありまして。

そもそも、INASOFTで発生していたのは、1年半にも及んだ連続誤検知であって、その原因も「URLの文字列を処理するプログラムのミスで、ファイルの中身を1バイトも見ないまま誤検知になっていた」と「ホワイトリストに登録しても、数日~1か月程度で勝手に解除されるバグが同時発生していた」のダブル発生によるものなので、単発の誤検知事案と比較されるのも、ちょっと違うよなと思ったりしています。

それと、ファイルの中身を1バイトも見ていなかったわけなので、「署名を付ければ誤検知されなかったのでは?」というのも、見当違いの指摘となります。

また、あの時の事件は、ただのバグ発生事案というよりは、メーカー側が事態公表を拒否したという「人災」的側面が強いこともあります。そもそもバグは人災であるとはいえ、発生することを防ぎきることができないという意味では運の側面もあるものの、その後の対応の悪さは「人災」以外の何物でもないわけで。こういたことの複合的な事象になって「INASOFT事件みたいだ」と言われるのなら、違和感はないのかな、と思いました。



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