INASOFT 管理人のひとこと


フリーソフトダウンロードサイト「INASOFT」の管理人 矢吹拓也 が日々の「ひとこと」を語るページです。
2021年1月1日より、旧ブログ(blog.inasoft.org)からお引越ししました。
・INASOFT Webサイト: https://www.inasoft.org/
・管理人のふたこと(長文記事/寄稿文): https://www.inasoft.org/talk/
2022年7月下旬より再び本業多忙化してきているため、更新頻度は落ちます。 [2022/7/24 19:32]

目次 | ←前へ / 2021-07-08 00:00 / 次へ→ / 最新へ⇒

■GlobalMemoryStatusEx() APIの返す仮想メモリ量って、固定だったのか

2021年 7月 8日(木) 0:00:00



RSSRSS配信中
https://www.inasoft.org/



先日、久々に、Windows APIのGlobalMemoryStatusEx()を使用する機会がありました。

まぁ、一般には、そんな機会なんてなかなかないわけですけどね。

この関数の名前には、最後にExが付けられています。実は、Exが付かないGlobalMemoryStatus() というAPIも存在していたのですが、そのAPIでは各メモリ量の値をDWORD型(32bit整数値)で表しておりました。

32bit整数値の上限は約43億であり、メモリなら4GBまでしか表せないことになり、もし現代だったら人権無視のAPIだと言われていたかもしれません。

そんなこともあって、Windows 98の頃(正確にはWindows 95 OSR2)から、GlobalMemoryStatusEx() が新しいAPIとして追加されました。

そんな経緯もあって、「Windows 95でも動作させたいプログラムを作っている場合は、現在稼働しているOSでGlobalMemoryStatusEx()が利用可能かを調べ、その関数ポインタを取得して呼び出す」という、面倒くさいことをしなければならない状態になっていました。

今となっては、Windows 95で動作させたいかどうかを気にしなくてよいので、何も考えずにGlobalMemoryStatusEx()を呼び出しています。

で、そんなGlobalMemoryStatusEx()には仮想メモリの空き容量をバイト数で返す ullAvailVirtual と、仮想メモリの全容量をバイト数で返す ullTotalVirtual という変数が登場します。

昔、この関数をよく使っていた頃は気にしていなかったのですが、最近使ったところ、どうやら、

  • 32bitアプリでは、ullTotalVirtual は 2GB を返す。
  • 64bitアプリでは、ullTotalVirtual は 127TB を返す。

という感じで、どうやら固定値を返しているっぽいことがわかりました。もしかすると、3GBスイッチを有効にしたWindowsを使用していたら、また違う結果になるのかもしれませんが、試していません。

仮想メモリは、ページングとしてHDDにメモリ内容を書き込めば、原理的にはいくらでも増やすことはできるため、その時に搭載されているストレージの容量のことは置いておいて、CPU(もしくはOS?)が管理できるメモリ量の限界を、いちおうの上限として返しているということでしょうかね。

x64系のCPUで、48bitのアドレスを管理できるとするならば、256TBと返しそうなものなので、47bitに制限しているのはWindows 10の仕業ですかね。



目次 | ←前へ / 2021-07-08 00:00 / 次へ→ / 最新へ⇒


目次の表示:


ブログではないので、コメント機能とトラックバック機能は提供していません。ご質問・ご意見等はメールフィードバックまたはTwitter等からお願いします。いただいたご質問・ご意見などは、この「管理人のひとこと」の記事に追加、あるいは新規の記事にする形で一部または全文をそのまま、あるいは加工させていただいた上で、ご紹介させていただく場合があります。
当サイトでは掲載内容による不具合等に関する責任を持ちません。また、内容の正確性についての保証もありませんので、情報をご利用の際は、利用者の自己責任で確認をお願いします。本ページは公開から1年半後の任意のタイミングで削除される予定です。


- 最近の更新 -



3129721 (+0183)[+0470]

Copyright© 2010-2024 INASOFT