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■ドラクエⅠ&Ⅱ HD-2D版、新エンディング配信解放ギリギリに(ネタバレ喰らう前に)新エンディングまで辿りつけた

2025年12月 3日(水) 0:00:00



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さて。

ドラクエⅠ&Ⅱ HD-2D版、なかなかプレイする時間を取れずに苦戦していたのですが、先日、新エンディング配信解放ギリギリに(ネタバレ喰らう前に)新エンディングまで辿りつくことができました。ドンキーコング バナンザと同様に、ネタバレを喰らう前で良かったぁ

ドラクエⅢのHD-2D版では、オルテガの逸話を多く加えていたくらいで、ストーリーに多くの要素を加えてくるようなことはなかったと記憶していますが、今回のドラクエⅠ&Ⅱ HD-2D版では、大枠は変えないだけで、その中に詰めるだけ詰め込んでストーリーを拡張してきた感じ。ドラクエⅠなんか、完全に別物のゲームをプレイしている気分になったこともありました。いやぁ、そうきたか、と。

一部、ネガティブな情報を流す能無しインターネット・コタツメディアもありましたが(プレイもしていない、なんなら発売すらしてもいないものを、よくもまぁここまで酷評できたもんだ)、そういう不安は一笑に付した感じです。いやぁ、良かった。

ドラクエⅠでは、妖精やルビスが登場したり、世界を見守る存在のはずの竜が世界を征服しようとした謎を仄めかしたり、カンダタの子孫が登場して一時は対立しつつも協調しガライの村を守ったり、1対1の戦闘ではなく1対多の戦闘になったり、盛れるだけ盛ったなぁという感じです。特に、ドラクエⅢの勇者のその後が描かれていた点は、個人的には高評価でした。もちろん、ドラクエⅢの勇者がアリアハンへ帰れなかったことが確定し、実家で暮らす母に無事を伝えたいと思いながら死んでいったこと、オルテガの墓にオルテガの兜を置いていた等、暗くなるような話ではあるんですが、個人的には、心を上に持っていってくれる話と同じくらい、心を下に持っていってくれる話も好物なので、こうなんというか、心を上下にガンガン揺さぶってくれる話になっているというのが、堪らんくらい好みでした。ドラクエⅠ、とても良かった。


▲ドラクエⅢにおける妖精の性格診断は、夢の妖精(=族長)によるただの趣味だったっぽい


▲ドラクエⅢ勇者はアレフガルドに帰れなかったこと確定。残念がる人もいるが、後のⅡの真エンディングにつながる要素でもある


▲ドラクエⅢ勇者によるオルテガの墓


▲正義に目覚めるカンダタ。強い力で人々を守ることに目覚める。強い力は、おそらくⅡのある国の成り立ちにもつながる

ローラ姫自身には、ルビス様の声を聴けるという特殊な能力が与えられており、それが原因で竜王の一味に攫われるということになります。
オリジナルでは「このままでは竜王の妻にされるところでした」という程度(クッパがピーチ姫を連れ去る理由と同じ?)だったのが、それなりの理由を与えられることになりました。
一方で、ローラ姫の「ぽっ」と主人公のイケメンっぷりは健在。最初は腰が抜けて歩けなかったのかもしれないが、その後(なんなら竜王の城まで連れて行ったとしても)お姫様抱っこされっぱなしになるローラ姫。「ゲーム内のキャラクターを2人分に並べることができなかった」というFC版ドラクエⅠのメタ的な要因により1キャラ絵で表現するために、抱きかかえていたのかもしれませんが、現代まで続く、2人の仲良しエピソードとして昇華されているのはすばらしいこと。


▲どんなにテクノロジーが進歩しようと、あくまで1キャラ絵として描かれる主人公とローラ姫


▲姫を連れていると、みんなセリフが変わる


▲伝説の名セリフ。ゆうべは おたのしみでしたね。(声が聞こえたからって、そのことをわざわざ客に告げるとか、ヒドい店主ですね。ホテルマン失格です。クレームを入れましょう)(UNOかトランプで盛り上がっていたのだと思います。


▲女性を抱きかかえていようと、ナンパしてくる女性。それだけイケメンな主人公。鏡を見るたびにイケメンを自称する。自己肯定感高い勇者


▲これだけ凛々しいことを言ってても、宿屋に泊まれば主人公とやることやってんだよUNOかトランプで盛り上がっていたのだと思います

ローラ姫を連れてくる前に太陽の石を先に入手していれば、ラダトーム城へ来なくても話は進むため、ローラ姫を連れたまま旅を続け、竜王戦に挑むことも可能だし、なんなら竜王に差し出すことも可能(この辺りはオリジナル版もそうだった気がする)。ラダトーム城へ送った場合、ローラ姫を置いていくことになるが、上記の通り、ナンパしてくる女性もいることに危機感を覚えたのか、盗聴機能/GPS機能付きペンダントを渡してきて、冒険のサポートをしてくれる。


▲無限に「いいえ」を繰り返してでも強引に付いてくる姿勢は、後のサマルトリア王女にも引き継がれる性格の強さなのでしょう


▲ちなみに「ゆきのふ」じいさんは、ドラクエ初代プロデューサーの千田幸信氏。「くさったしたい」のモデルとしても知られる。ロトのよろいを守った功績により、後にスクウェア・エニックス・ホールディングスの取締役になったという(嘘)


次に、ドラクエⅡですが、まず、アレフガルドから旅立ったドラクエⅠの勇者とローラ姫がローレシアで落ち着き、後に「勇者三国」と呼ばれるようになったローレシア・サマルトリア・ムーンブルクができたこと、現在でも3国の王族には固い友情関係で結ばれていることが描かれます。

後の話ですが、ハーゴンの軍勢としては、3国の王が結託して攻めてくることを危険視していた一方、その子供たちにはさほど注意を払っていなかった描写もあります。王様たちも、勇者の末裔ではあるんですよね。

SFCのリメイク版ドラクエⅡと比較するとかなり立派で広い中庭が描かれ、平和な時を過ごしているところに魔物が襲撃。そこで病弱ながら戦うムーンブルク王。
BGMはSFC版から引き続き、「パストラール」と「カタストロフ」が流れます。


ちなみにこのシーンの後半BGM「カタストロフ」は、今作では中ボス(ミリエア、アトラス、バズズ、ベリアル、ハーゴン)のBGMとしても使われており、「出世」を遂げていました。

王様だって勇者の末裔です。王様たちも強い。ただ、ムーンブルク王は病弱だった。

ローレシアの王子のパートに移り、まずは国内の視察に出発します。
城内には「旅の扉」(ワープ装置)が置かれており、そこをくぐると「舟守のほこら」(新しくつけられた名前。のちの人魚関連のストーリーの舞台になる)に到着。近くに見えるが行くことのできないザハンが見えます。子供の頃は、これ見よがしにザハンが見えることが、悔しいと同時に、今から考えるとかなりエモい演出になっていたと思いますね。



事あるごとに魔法が使えないことをイジられるローレシア王子。内心ではかなり焦っていたのかもしれない。後にミリエラからも囁かれてたし。が、レベルが上がった後の脳筋っぷりが凄いことになるんですけどね。

ちなみに、冒頭で登場する「無礼な若者」は、エンディングで謝ってくるイベントが追加されています。



そういう意味では、剣を使えてギガデインやギガスラッシュを操るサマルトリアの王子が、一番勇者っぽい血を受け継いできた気がします。
オールマイティに何でもできるドラクエⅠの勇者は、むしろ勇者っぽくなかった気もする。ドラクエⅢでは、物理攻撃力は戦士の方が強かったからなぁ。

勇者3国では人事交流が行われているのか、単に仕官した先の問題か、ローレシア城の兵士の兄は、ムーンブルク城にお勤めしているようです。でもムーンブルク城は…、そう考えると、あまりにもニクすぎる演出です。エンディングでも「兄を失った兵士」という名前で出てくるし。



原作と異なり、今回のドラクエⅡでは静かに事態がスタートします。情報は、ムーンブルクからの傷ついた兵士のみ(すでに死亡)。これ以上の情報はなく、何があったのかわからない。新幹線もなければインターネットも衛星放送もない時代。とにかく情報がない。ローレシア王子は、あくまで「視察」としてムーンブルクに行くように指示されます。ただ、城下町では、ムーンブルクから来るはずの武器の行商人が来ないとか、ムーンブルクの方向で赤く燃えるような空を見たとか(これはFC版にも合ったセリフ)、静かな噂として事態が進行します。

あれ? ムーンブルクに行ったことのある人が「キメラのつばさ」を使えばいいんじゃないの? 視察した道具屋で売ってたでしょ。 とか言っちゃダメです。


先々代の時代に、ロンダルキアにも国があったが、ハーゴンにより滅ぼされたことがあったことが明かされます。
そういえば、ドラクエⅢのネクロゴンドにも、元々は国があったという話がありましたけど、ドラクエⅡのロンダルキアにも国があったというわけですね。
ロンダルキアの王族の話は、後々の話にもつながってくるので、結構重要。

こういうところで、心をえぐり取ってくるエグい演出。否が応でも身近な話として実感させられる。


この辺りから、サマルトリアの王女がタダ者ではないアピールが始まってきます。


サマルトリアの王女(デフォルト名:マカロン)の押しの強さは、ローラ姫の遺伝であることは間違いないです。


サマルトリアの王子(デフォルト名:クッキー)と妹は、しゃべらない主人公に変わり、ムードメーカーとしての力を発揮します。



▲「お前は少し黙れ」というクッキー(サマルトリア王子)のセリフが多くなる。人魚のあたりで絶好調を迎え、ミリエラの秘密基地では兄妹で良い味を見せる

その後、ムーンブルクの王女(デフォルト名:プリン)を救出。
ムーンブルク王によって犬に変身させられ、逃がされたということが明確になります。
このままローレシアあたりに身を隠して暮らすのかと思いきや、ムーンブルク王女は魔物に大きな恨みを抱き、復讐のため、自ら奮起しハーゴン打倒を決意。それに、ローレシアの王子とサマルトリアの王子が賛同する形で、ハーゴン打倒の旅が始まるという流れ。これは新しい。後のベリアル戦やモーくんとのエピソードにもつながる。

ちなみに、犬になって人間に戻ったからといって、犬だったころの特技?は存在しており、「特技」として、「あなほり」とか「とおぼえ」が使えるようになっています。さすが勇者の末裔。転んでもタダでは起きない。ちゃんと得意技を身に着けて戻ってきている



ムーンブルクの国にも生き残りが見つかり、復興の機運が高まる中で、次の冒険へのヒントも得られます。ってか、若いころのムーンブルク王、彼も勇者の末裔というだけあって、倒すべき敵がいなければいないで、どんだけ無茶なことするんだか。これが勇気か。勇者の勇気か。


「りゅうおうのひ孫」。この「ひ孫」ってあたりに、堀井雄二氏の遊び心を感じますね。
昔はクリア後に会いに行くと「りゅうちゃんと呼んでくれ」とか言われるわけですが、今作ではそれはないようです。ただ、妖精との関連や、クリア後のストーリーに、大きな影響を及ぼすキャラクターとなります。

なお、世界の見届け人であるとして彼を紹介してくれるのはラダトーム王になります。原作では、ラダトーム王はハーゴンに恐れをなして街に逃げ込んでしまいますが、今作では、酒を飲みながらも冷静に指示を出し、勇者たちにもヒントとアイテムを与えてくれます。きちんとなすべきことはなしてくれる立派な王様になってくれてる!



ちなみに後に描かれますが、ハーゴン軍は意思疎通がグチャグチャなので、ハーゴンが竜王をどう考えているのかが部下に伝わらず、部下が勝手にスカウトしに行き、勝手に討伐しようとして、追い返されるというエピソードが描かれます。今回のHD-2D版における竜の一族に関する考え方を補強する重要な箇所になっているとも言えます。

おそらく、今回の話も、りゅうおうが出向けば、ハーゴンを一捻りすることはできたんだと思いますが、それはこの世界におけるレギュレーション違反なのだと思ったのでしょう。彼はあくまで世界の見届け人として、勇者たちの強化のみに努め、一部の例外の時だけは出張る(勇者たちが紋章集めにかまけて、なかなか妖精たちを助けてくれない場合は、りゅうおう自身がサラっと対処する)ということにしたようです。



その後、ベラヌールでのサマルトリア王子一時離脱イベントを経て、サマルトリア王女も正式加入。ただし、サマルトリア王には正式に許可を得ておらず、父娘の不仲状態を引きずる形になります。後の頭突きイベントで仲直り(?)するまでは顔も合わせない。いや、年相応の思春期か。



デルコンダルに到着。ここに来るには、ベラヌールの老神父から不自然な手紙を渡されることにより到着しますが、そのあたりも伏線になっているあたりは良いですね。
デルコンダル王からは、強さを示せと言われて、いきなりモンスターをけしかけられますが、FC版と比べるとかなり丁寧に描かれています

さらにデルコンダル王の好感が高まるのは、後に、最後にはデルコンダル王自らが戦いを挑んでくること。
FC版では、「高いところから高笑いをしているだけの貴族野郎」って印象を持っていましたが、王様自身も勇者4人と戦って互角の力を見せつけるあたり、凄い実力者であることが示されます。なぜそんなに強いのか?


ひっそりと先祖と思われる絵が飾られていますが、カンダタですね。
どうやら、デルコンダル王はカンダタの子孫という設定になったようです。
ドラクエⅢでカンダタと戦いドラクエⅠでもカンダタの子孫と戦い、ドラクエⅡでもカンダタの子孫(デルコンダル王)と戦う。3作品通じ、世代を超えて戦うキャラクターに昇格したというのは、なかなかアツイ展開ですね。

きっと、竜王とデルコンダル王がそろえば、ハーゴンもシドーも倒せた気がしますが、竜王はレギュレーション違反だと思ってそうですし、デルコンダル王はデルコンダル本国を守る必要があるし、フリーで動ける勇者4人に託すしかなかったのですね。

勇者になれる重要な要素として「フリーに動ける」というものがあるようですね。
王様でありながら戦いの旅に出た「ドラクエⅤの主人公(グランバニア王)」とか「ドラクエⅩオフラインのラグアス(途中からメギストリス王になる)」とかは、だいぶ例外的な存在ですね。特にラグアスは、国政は叔父に任せつつも、度々国に戻っては、国王として国の難題解決に当たったりしている描写もあり、かなり忙しそう。まぁ、勇者ではないからいいのか。

そして明かされる、デルコンダル王とロンダルキア王家の関係。ロンダルキア王家関連は、エンディングにも結末が描かれていて、ずいぶんとアツイです。

本作で最も出世したキャラクターは、ミリエラです。竜王もエンディング後の追加シナリオで成長しますが、1から2になるよりも0から1になる方が凄い
元々は、SFC版の幻のローレシア城で「新しく大臣になったミリエラと申します」として、バニーガール姿で登場するだけのキャラクターでしたが(幻が解けた後は、シルバーデビルが正体だったっぽい描写がある程度)、本作ではミリエラはミリエラとして、ハーゴン軍幹部にまで昇格しています。



ただ、扱いとしては若干のギャグ要素というか、ハーゴン軍幹部内ではあまり認識されていないというか、見下されているというか(他の幹部=悪霊の神々のこともお互い見下している)部下からはパワハラ上司として疎まれているというか、わりと悲しい存在としても描かれています。

というわけで、ミリエラの他、デカくなりすぎているアトラス、バナナ大好きしゃべりすぎバズズ、ムーンブルクに攻め入ったベリアル、それからハーゴンシドーを倒して、第1のエンディングを迎えます。エンディングでは、原作通り、ローレシア王からローレシア王子に王位が譲られ、ハッピーエンドになります。
そこからすぐに(少し時間が遡って)、りゅうおうのひ孫が不穏な空気を察して、真エンディングに向けた旅が始まります。

てっきり、しんりゅう関連がクリア後の要素かと思っていたのですが、しんりゅう以外にも真エンディングに向けた要素があったのですね。あのエロしんりゅう。

少しメタ的な話になりますが、本作ドラクエⅡ HD-2Dで興味深かったのは、昨今のゲームが抱える、いわゆるポリコレ問題のようなものを、発展的に解決していること。

戦隊モノ(5人の戦士が出てくるなんとかレンジャーみたいなやつ)では、昔は男女比率が4:1だったものが、3:2になっていたりするなど、色々と作品づくりに影響を及ぼしていることが多く、ディズニーやアベンジャーズでは、そのあたりの捻じ曲げ感・無理やり感が度々話題になり、作品の質を落とすリスクになっていることが懸念されています。
ドラクエⅢ HD-2Dでは、ルックスA・ルックスBみたいな、中途半端な解決になっていた、アレです。

本作ドラクエⅡ HD-2D場合、この点については、サマルトリアの王女を参画させて人数比率をあわせるというウルトラCにより解決したとも言えます。
これと併せて、ローレシア王子以外もロトシリーズ武具を装備することができ、すべて装備するとそれぞれ個別のグラフィックに変化するという演出もよかった。ゲームバランスの調整は難しくなるかもしれませんが、ロトシリーズ武具というのは、本人の筋力などの要因ではなく、血筋により装備可否が決まるわけなので、理にかなっています。筋がちゃんと、一本通っている感じ。ドラクエⅤの主人公は、どんなに体力があっても天空シリーズ武具を装備することができず、かなり幼い息子が装備できたところに通ずるものがある。
(この辺り、ドラクエⅤがリメイクされるならば、ドラクエⅤの勇者妹も装備できるようになるとか、ドラクエⅩの姫勇者アンルシアの兄の取り扱いも絡んでくるので、他シリーズにも拡張していくとなると難しくなりそうが…)

また、一番笑ったのはコレ。「ぱふぱふの巻物」。



普通なら、「時代に合わない "ぱふぱふ" は削除しよう」と思うんだろうけど、あまりに発展したローレシア王子の大胸筋をもってすれば、ぱふぱふは女性だけの特技では無くなっていると解釈されたのでしょうね。
これこそが発展的解消。よく考えたな。

その後は、世界の思い出を探して回り、幽霊船でボコボコにやられたり、りゅうおうのひ孫が真の力を取り戻したりして、ハーゴン・シドー戦に再度挑むと、ハーゴンから出てきたであろう「悪の意思」がシドーに取り付き、「ゼルダの伝説 知恵のかりもの」で見たような異世界に落とされます。(ドラクエⅢのランシールバグで行ける世界だと表現している人もいました。そっちの表現の方がいいかも)

そこに助けに来るルビスラーミア
多分このラーミアは、ドラクエⅧの世界において、レティスとして辛い色々な経験したあとの、逞しくなったラーミアなのでしょう。真エンディングでは、なんか黄色くなったり、ピンクの光も付いてきてたし。

そんなラーミアは、ドラクエⅧのラプソーン戦のように、勇者たちを背に乗せて、シドー改めマガシドー戦が始まります。

マガシドー戦ですが、レベルを上げすぎてしまっていた(レベル73)ためか、バイキルトおうえんで強化された「たたきつけ」によって、マガシドーをほぼほぼ瞬殺してしまいまして、ちょっと反省しています。無限の回廊が大変だったんですよ・・・。

まぁ、この辺りの演出は、ドラクエⅪニズゼルファ戦を否が応でも思い出させられます。Ⅺとロトシリーズの関連を描きたかったのかもしれません。僕としては、これには無理やり感は否めませんでしたが(Ⅺでロトとの関連を語りたい感丸出しなの自体が若干胸やけぎみ)、まぁ、いいんじゃないでしょうか。

その後、ローレシア王は王子に対し、王位を譲ることは最高の褒美になると思ってしまっていたが、独りよがりだった…と反省の弁を語ります。
「まだ子供なのに」と言われていたのに突然王位を譲られて、「辞退します」なんて言えるのは、サムール王国の第七王子くらいなもんでしょうから。ちょうどよかったと思います。この辺りは、僕の解釈と非常に一致しており、良い展開です。

そのあとは、つい先日まで配信が禁止されていた世界へ舞台が移ります。



ドラクエⅢのアリアハン城下町で、フィールド上を歩くことで夜になることを教えてくれる男性(の子孫)。対して、歩いても夜にならない世界で暮らすドラクエⅡの勇者たち。歩いても夜にならない世界なのに、夜の会話シーンがあることには、考察しがいがありそうですが、置いておきましょう。メタ的なネタというか、ギャグでしかないので。

堀井雄二氏の描き下ろしの真エンディングなんだそうで、なぜドラクエⅠで「Ⅲの勇者がアリアハンに戻れなかったことを確定させたか」の理由がわかる内容となっています。
アリアハンで待つ母の子孫と、Ⅲ勇者の子孫が感動の再開、そんな話なわけです。

まぁ、「アリアハンで待つⅢ母の子孫」ってところにモヤりが残りますけど。
あ、あの女性はⅢ勇者母の子孫ではなくて、Ⅲ勇者母の亡霊なのかもしれませんが、一瞬映る回想シーンの存在を考えると、亡霊ではなくて子孫か。
ってことは、母は再婚して別の子を授かり、その子孫が出会ったってことかな。やっぱりモヤるな。

やっぱり亡霊かな。あんなに、家の前に兵士がずっと立たれてたら、家の中に入るのもキツいだろうし。僕の中では母の亡霊説に一票。

まぁ、この辺りは、プレイヤーの想像に任せる・・・というところかもしれません。でも、個人的には感動よりもモヤりが勝ってしまった。
細かい人に言わせると、この家にある緑の本赤い本は何なのか?とか、色々とツッコミどころがあるそうですが、そこは、ドラクエⅫで描かれるのでしょうか? 個人的には、そこまで無理に関連を匂わせる必要もないとは思いますけどね。

あと、「りゅうおうのひ孫」の真の姿が、あまりにも「マスタードラゴン」に似ているのではないか?という人も見かけました。
ドラクエⅥ-Ⅳ-Ⅴとの関連をさせようとしているのかもしれません。

こうなってくると、Ⅰ、Ⅱ、Ⅲ、Ⅳ、Ⅴ、Ⅵ、Ⅷ、Ⅺを全部繋げようとしているのではないか?という想像も出てきますね。
まぁ、個人的には、ゼルダの伝説シリーズにおける、各物語の関連が匂わされている程度(時オカの勇者の有無・敗北ルートで世界が分岐するとかの図)で良いと思いますけどね。

個人的に未解決だったなと思うのは、次の3点。

  • ドラクエⅢの後、神官長ハーゴンと竜王は、ギアガの大穴が閉じた後、ラーミアなしで、どうやってアレフガルドに来たのか?
  • ハーゴンの神殿の近くにあった新設された祠「雪原のほこら」は何か?残されていた書置きは何か?
  • ドラクエⅡ真エンディング後、ラーミアからのインセンティブとして、Ⅲ勇者の子孫とⅢ勇者の母(の子孫or亡霊)を出会わせたが、そのインセンティブを与えるならⅢ勇者の時にできなかったのか?ラーミアが十分に成長していなかったからダメだったのか?神官長ハーゴンと竜王はアレフガルドに来れたみたいだし、ルビス様だったら、何かできたんじゃないのか?ニズセルファレベルの神力がないと世界は越えられないのか?でも、ルビス様はドラクエⅠのときに他の世界に旅に出ていたようだし、ルビス様で出来るんならなんとかしてやれなかったのか?石化した状態から元に戻してくれた恩人だろ。そういえば、ゾーマがアレフガルドと上の世界をギアガの大穴で繋げることができたのは、なぜなんだろう?

というわけで、ドラクエⅠ&Ⅱ HD-2D版が無事に終わりました。
ドラクエⅡのロゴの題字にラーミアが描かれていた頃から、どこかしらでラーミアが出てくるのかな?とは思っていましたが、最後の最後に、あの登場の仕方をしたのは良かったですね。この点については、ネタバレなしで見れて良かったです。

アリアハン演出は、まぁ、多少のモヤりはありましたけど、ファンサービスの一種としてアリだとは思います。
王道JRPGの令和の姿、ひっじょーに楽しめました。

次はドールルックのドラクエⅦが登場して、「大人になったキーファ」が(一時的に?)戻ってくるらしいと沸き立っていて非常に楽しみなところです。
ドラクエⅣ、Ⅴ、ⅥのHD-2D版にも期待したいなぁ。出てくれないかなぁ。
まぁ、ドラクエⅣのピサロ関連については、これでもかってくらい物語が語られていますから、これ以上盛れる隙があるのかは分からないですが…。

個人的には「HD-2Dが良い」というよりは、「話をガンガン盛ってくれたこと」が良かったと思います。この点について、HD-2Dを選択したことで、シナリオを盛ることに人的・時間的資源を集中できたのであれば、HD-2Dという手段は非常に優れた選択肢だったと言えるんじゃないかと思います。


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