INASOFT 管理人のひとことフリーソフトダウンロードサイト「INASOFT」の管理人 矢吹拓也 が日々の「ひとこと」を語るページです。 2021年1月1日より、旧ブログ(blog.inasoft.org)からお引越ししました。 ・INASOFT Webサイト: https://www.inasoft.org/ ・管理人のふたこと(長文記事/寄稿文): https://www.inasoft.org/talk/ 2022年7月下旬より再び本業多忙化してきているため、更新頻度は落ちます。 [2022/7/24 19:32] Tweet ■共謀罪とウイルス対策と監視認定とフリーソフトと2017年 4月23日(日) 8:21:01 [さくらのブログから転記] |
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先日、夜のラジオ番組で、国会審議の音声が取り上げられていたのを聞いて、ちょっと心配になりましてね。 普段このブログでは、政治的なことはあまり取り上げないですが(先日少し、法務大臣しっかりしろと書いたりもしましたが)、さすがにちょっと心配になったことがありました。 現在、共謀罪の構成要件を見直した、いわゆる新共謀罪の審議が行われていまして。とりあえず「テロ等準備罪」という名前を付けているみたいですが、中身が伴っていないと、与野党から批判が飛んでいたとか言うアレですね。 テロとは関係の無い、山林からのキノコの採取とか、著作権法関連(親告罪の準備罪)とか、まぁ名前とは裏腹の、なんだか色々と難のある中身らしいですね。審議の様子も、担当の金田法務大臣が、あまりにハッキリしない答弁を繰り返すもんだから、なかなか実質的な審議ができず、時間だけが経過しているとか。 話は逸れますが、内閣で重要な位置を占める法務大臣がなんであんなボンクラかというのには諸説ありますけど、あるテレビ番組では「死刑執行に署名できる図太い神経を持ち続けられるのは、ああいうボンクラでないとできないから」という説もあるみたいですね。まぁ、あれで僕の何十倍給料(歳費)を貰っているかと思うと、閣僚ってオイシイ仕事なのかな、とか思っちゃいますけどね。 話が逸れました。 この共謀罪の何がマズイかというと、共謀というか、準備行為について、それが「組織的犯罪」に絡んでいるかどうかを公安が知るために、相応の事前監視を行っていないとできないだろうと考えられる点ですね。 もちろん、組織的犯罪というのは、国際的テロ組織であるとか、マフィアや暴力団であるとかいった組織が行う犯罪でしょうから、新共謀罪の対象はこれらをターゲットするものであると考えられます。 ただテロ組織は、「テロ組織です」という看板を掲げて活動していることはあまり無いわけで、一般人に溶け込んで活動をしています。そんな一般人と話したり、物を売ったり、準備してあげたり・・・ってことは普通に起こりうるわけで、誰しもが「公安の監視」対象になり得るというのは、可能性の問題ではありますが、あるにはあります。 で、ちょっと気になったのは、やっぱり2012年のウイルスバスター騒動の時の話ですね。 あれは結局、「セキュリティソフトが、URLの文字を解釈する際にコケて、誤検知しちゃった」ことが原因なのですが、誤検知の対象になったのがたまたま「いじくるつくーる」だったり「すっきり!! デフラグ」だったりしたせいで、「レジストリをいじるから/環境をいじるから誤検知が起きたんじゃないか→作者も半分くらいは悪いと言えるのではないか→交渉で検知を撤回させたのはセキュリティに穴を空けたことになるのではないか→作者は世界のセキュリティを下げさせた悪人だ」という論法で作者を(ある程度の)悪と考え込む方がいることが確認されておりまして、誤解を解くのに苦労しています。 そんな状態の誤解を受けているフリーソフト作者は、誰かと話し合ったときに、共謀の認定を受けてしまうことがあり得るかどうか、ですね。 私は自分のことを、組織的犯罪を犯すつもりのない一般人だと思っていますけど、上記のように一定数の誤解を受けている状況だとどうなるのか、気になります。 まぁ実際、私の家に警察官が乗り込んできたり、道を歩いていたら任意同行を受けることはないだろうと思います。調べれば分かることですから。 しかし、「シロであることを調べる」ために、何かしらの監視・盗聴の対象に、一時的にでもなってしまうことは、ちょっと怖いわけで。 金田法務大臣の答弁を観ていても、さっぱりわからないですが、テロ等準備罪の説明の文脈からすると、「この法律ができたら、検挙できる犯罪が増える」というわけではなく、警察の手法が変わる/迅速化できるという側面があるようです。だから、実質的に検挙できる犯罪が増えるわけでなくても、この法律の存在意義が無いわけでは無い、ということのようです。 (ここら辺は、平沢勝栄議員がラジオ出演されていた際の説明が分かりやすかったし、正面切って説明しており聞き応えがあった) 空港での持ち物検査の例を挙げるまでもなく、一部の犯罪者による犯罪防止のために、一般人の権利が制限される状況が生じることはよくあることです。本人は悪いことを考えてなかったとしても、「悪いことを考えていないことを示すために」一時的に監視・盗聴されてしまうこともあるのかもしれません。その可能性を許容してしまうかどうかはともかく。 そういえば先日の法務委員会の質疑の最中、委員長の許可を得て野党議員同士が質問の引継ぎの会話をしていたら、与党議員から「あれは共謀ではないのかw」とヤジが飛んで、場が騒然としたそうで。冗談でも、そういうことを言える空気ではないと思うんですけど、ちょっと資質が疑われますね。 最近は各所で大臣の失言が相次ぐなど、政府・与党が高支持率を背景にたるんでるんじゃないかと思うことが多いです。 しかしこの場合問題なのは、「それでも野党の政権よりはマシだろう」と思ってしまう状態でしょうね。 民主党(民進党)が政権を取ってしまうよりは、自分が公安から、ちょっと監視されるくらいの方がまだマシだろう、と思えてきてしまうこの状態ってことでしょうか。なんなんでしょうね。 目次の表示: ブログではないので、コメント機能とトラックバック機能は提供していません。ご質問・ご意見等はメール、フィードバックまたはTwitter等からお願いします。いただいたご質問・ご意見などは、この「管理人のひとこと」の記事に追加、あるいは新規の記事にする形で一部または全文をそのまま、あるいは加工させていただいた上で、ご紹介させていただく場合があります。 当サイトでは掲載内容による不具合等に関する責任を持ちません。また、内容の正確性についての保証もありませんので、情報をご利用の際は、利用者の自己責任で確認をお願いします。 |
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