INASOFT 管理人のひとこと


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2016年 9月 3日(土) 8:00:00 [ミニブログから転記]



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©西尾維新/VOFAN/講談社

「掟上今日子の家計簿」読みました。今度も電子書籍で。
全4話で構成されており、今回の話の中で特徴的だったのは、2番目の「掟上今日子の叙述トリック」と3番目の「掟上今日子の心理実験」だったのではないかな、と。

2番目の「掟上今日子の叙述トリック」については、最後に犯人が具体的に明示されません。これまでの作品でも、犯人が具体名で登場しないことはありましたが、誰だかは分かるようになっていたかと思います。今回の場合は、作品の冒頭で登場人物(容疑者候補)のリストが出てくるにもかかわらず、最後になっても具体的な犯人名が記述されません。
もちろん、文章の中に出てくる情報と、+αでもう一つ条件(これは多分、劇中には明示されていなかったと思うが、推察できる)を加えると、犯人に辿り着ける(作中作である「XYZの悲劇」は実在しないそうなので、それが推理に必須となると、解けなくなってしまう)と仮定するならば、犯人は一人に絞られるようにはなっていますけどね。いちおう僕も推理してみまして、ネット上でググってみたら同じ解法から同じ答えに辿り着いた人がいたので、多分合っているかな、と。

で、そんな「…叙述トリック」で事前勉強をさせた上で、成立させているのが、3番目の「掟上今日子の心理実験」だったわけですね。まさしく心理実験。
そんな心理実験では、直接的ではないにせよ、想像するにかなり残虐な状態が思い描けるようになっているんですが、それに対する贖罪として「あとがき」が書かれているのではないかと思われます。贖罪というか、言い訳というか。

Amazonのレビューを見ていると、過去作にはない構成だったので、面食らって低評価、という人もいたみたいですけど、僕はそういう挑戦的な作風には好印象を覚えました。まぁ、3番目の「掟上今日子の心理実験」を、ストーリー的に・推理小説的に低評価にしたい気持ちは、なんとなく分かるような気がします。
でもこれは、あくまで「実験」ってことなんでしょうからね。低評価というのもまた、想定内のことかもしれないですね。

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