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■エロと二次創作と初音ミクとクールジャパン

2014年 8月15日(金) 0:00:00 [さくらのブログから転記]



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日本が強みとするマンガやアニメの文化を海外に発信するクールジャパンの話で景気が良さそうだなぁと思っている矢先、スタジオジブリが制作部門を解体するとかいう話も聞こえてきて、景気が良いのか悪いのか、よくわからんなぁといったところです。

マンガといえば、期待されているのは別に、スタジオジブリ作品だけではなく、もうまもなく開催されるコミックマーケットのような自主制作のマンガ作品が持り上がる場も挙げられています。
去年の夏のコミックマーケットの際も、民放のテレビ局のカメラが入って、50万人以上の人が押し寄せたことなどをインタビュアーの人が紹介していました。画面の右上には「マンガ大好き!コミックマーケット開催!」みたいな文字が出ていて、日本人はマンガが好きなんだなぁってことを思い起こさせてくれました。

が、僕の知っているコミケって(というか僕が過去にサークル参加者として参加していた頃ですけど)、視界の7割くらいはエロで埋まっていたと思うんですけどね。ところにより10割くらい。それらを避けて、明るく朗らかなコミケの様子を撮影するのは、さぞ骨の折れることだったろうなぁと、テレビ局スタッフの方の労をねぎらいたいところです。

だいたい、そんな感じで、サブカルチャーってのは、あくまでサブ的な位置付けに徹したいところがあります。あまりその作品を持って太陽の下を堂々と歩くのは避けたいような感じの。
(そこらへん、B級グルメがB級だからといって堂々としていないかと言えばそうでもないところと比較すると、ちょっと違うかもしれません)

「電車男」の中で紹介されているような、あんな世界です。それを10倍に濃縮した感じの。
自分たちはそれを楽しいと思って、お祭りを楽しんではいるのだけれど、どこか後ろめたさと、メインやメジャーではないから応援しがいがあるんだと思っている部分と、だけれどもそれが、対象物への興味を増大させているというような感じの。

特定の分野への特異な興味と執着。それが文化を濃縮させ発展したもの。それが日本のサブカルチャーとしてのアニメであってマンガであって、ゲームである。そういってできあがったアニメでありマンガでありゲームであったり、それを生み出している場(フィールド)ってのはとてもすごいものであって、経済の目で見ればものすごく回転率の良い経済活動の場であって、政治家的観点からすれば世界に向けて発信したいなぁと思うくらいレベルの高い物。

特定の分野への特異な興味と執着をする人を「オタク」と呼んだりしますけど、「電車男」の中で紹介されているように、根暗な印象があって、コミュニケーションに不都合があったりするわけだけど、そういった人達が作品を買ったり読んだり、作ったり売ったりするパワーは凄まじく、そんな作品なりフィールドってのもまた凄まじいものです。そりゃ、クールジャパンと名付けて輸出もしたくなるってくらいのすさまじさ。

ですが、人の部分が据え置かれている感じですね。
「オタク」な人達のことが。




オタクっていうと、古くは1988年の、宮崎勤による連続幼女誘拐殺人事件を彷彿とさせたり、映画「七人のおたく」に出てくる人達が出てきたり、宅八郎が出てきたり、駅のホームの危険箇所にカメラを設置して電車の運行を妨害したり…とかいう人達が想像されるわけですけど、まぁ、そうとも限らないですけどね。

あと最近では、光る棒を持って、頭と体を奇妙にフリながら、アイドルの前で特異なダンスを踊る人達のことも指しそうですね。カップヌードルのCMに出てきた、ああいう人達です。あのダンスのことを「オタゲー」っていうらいしです。

たぶん、本来はそういうのをひっくるめての日本のサブカルチャーだと思うんですけど、その中から海外に発信しやすい部分、お天道様の下を堂々と歩けそうな人を選んで、クールジャパンと名付けて発信しようとしているんじゃないかなと思うわけですね。

「けいおん!」と「まどか☆マギカ」がそぎ落とされて、「ワンピース」と「ドラゴンボール」だけで世界に発信するみたいな感じでしょうかね。
あ、初音ミクってどっちに入るんでしょうかね。そぎ落とされる方?残される方?


コミケとかの場では、二次創作もさかんなわけですけど、上に書いたとおりその大半はエロで構成されていると言っても過言ではないですね。
上の例で分類するなら、間違いなく、そぎ落とされる方の文化でしょうけどね。

だいたいエロってのは、物事の原動力になります。ビデオ(VHS)が普及したのも、エロビデオの普及のおかげだと聞きますし、NEC PC98全盛期にはPC向けのエロゲームが原動力になっていたと思いますし、とにかくまぁ、エロは経済を語る上で無視することのできない存在です。

まぁ、大半の例に漏れず、エロコンテンツというのはファンタジーです。スターウォーズやパイレーツオブカリビアンがどんなに楽しかろうと、現実の戦争や海賊が大変なのと同様に、エロコンテンツがどんなに華やかかろうと、現実のエロは結構大変。まぁそんなことは置いておいて、とにかく妄想が炸裂しやすい場ですから、経済も回りやすいということなんでしょうか。

とはいえ、周りの人からは、なかなか理解されにくいかもしれません。これをクールジャパンとして発信しようとは思わないだろうし、そもそもこういうジャンルがあるということすら、政治家のエライ人達は知らないかもしれない。

ボーカロイドを制作しているメーカーが初音ミクを作ったとき、「このキャラクターはあなたの望みのままに使うことができます」みたいなことを説明書に書いたらしいですが、まさか二次創作界隈では、人気キャラを片っ端から娼婦にして回る文化があるだなんて知らなかったでしょうから、そりゃ、送付の初音ミクがあれだけあちこちで描かれた日には、度肝を抜かされたでしょうね。

ってか、「そんな使い方をするなら使わせない!」と言いたくなるのをグッと堪えるのが大変だったかも。

話が発散してきましたけど、多分まもなくはじまるコミケの中で、クールジャパンとして発信されるのは、見た目明らかに健全な、ほんの一部の部分を切り取った箇所なんだろうなぁと思います。だから、コミケに何か作品を出しても、これがクールジャパンとして発信されるかも?なんてことは、あまり心配せず、思うがままを爆発させるのがよいのかなぁと思います。

参加される皆さま、がんばってくださいね。水分補給は絶対に忘れずに!
対象管理は万全に!

明日に続きます



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