INASOFT 管理人のひとこと


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■ListView to CSVのメモリ使用効率化策

2012年 3月12日(月) 0:01:48 [はてなダイアリーから転記]



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ListView to CSVの主な動作には3つの動作モードがあります。

  • ファイル出力
  • クリップボード出力
  • 開く

ではなく

  • ファイル出力
  • クリップボード出力
  • サンプルウィンドウ出力

です。(「開く」は、ファイル出力の後に指定アプリケーションを開く動作となるため、実は「ファイル出力」と同じルートを辿ります)

上記3つの動作は、それぞれ動作効率化施策が異なるため、違う動作モードとならざるを得ません。

ファイル出力の場合、約64KBごとにバッファしてファイルへ出力するため、64KB程度の固定メモリを確保しておいて、文字列を溜め込んでいます。

(さっき気づいたのですが、実際にはUnicodeの文字換算だったので、上記の2倍のバッファが準備されていました。まぁ、微々たる差です)

次にクリップボード出力の場合は、std::wstring 型の文字列変数に文字をどんどん溜め込んでいき、最後にクリップボード転送用のグローバルメモリへ一気にコピーします。

従って、メモリ効率化施策は (VC++実装の)basic_string のメモリ確保の方法に従うことになり、また、最終的にはグローバルメモリ分とローカルメモリ分の2倍のメモリ容量を必要とします。あまり効率が良いとは言えないかもしれません。

最後に「サンプルウィンドウ出力」ですが、こちらもクリップボードの場合と同様ですが、最後にはローカルメモリからサンプルウィンドウのEDIT BOXへ文字列を渡すだけとなっています。効率の善し悪しはクリップボードの場合と同じです。

というわけで、クリップボード出力の場合のメモリ確保効率化を行いたいところです。

どこが悪いのかというと、std::wstring は内部的に、あらかじめ確保したバッファが足りなくなった際、「新しく2倍のサイズのメモリ領域を別に準備し、そちらへコピーする」という動きをします(2倍かどうかは実装による)。この再確保とコピーは、それなりに時間がかかりますし、一時的に無駄な領域を必要としますし、なによりもメモリ内にフラグメントが発生し得ます。

なので、文字列を溜め込むときはstd::list<std::wstring>かなんかの形にしておいて、メモリ再確保時の無駄がなるべく発生しないようにしてみたい。

とりあえずそんなことを考え中です。





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