日曜日の夜には、テレビの音が、まるで片耳イヤホンでもしているかのように左耳の方だけから聞こえる状況になり、より一層おかしな感覚になってきたため、近所の耳鼻科に行こうと決意しました。
ただ、この本は、100冊のビジネス書の相矛盾する部分を面白可笑しく紹介し、実践しようとすることを通じて笑うという、非ビジネス書(面白エッセイ)だったりします。「世界を変えろ」と書かれていたり「世界を変えようと思うな」と書かれていたり、「怒れ」と書かれていたり「怒るな」と書かれていたり。まず冒頭では、「朝食を摂れ」と「朝食を摂るな」の双方が紹介されていて、面白おかしく書かれています。
ちなみに「怒れ」と言っているのはホリエモンで、「朝食を摂るな」と言っているのはGACKTなので、「書き手の人物像が現れてくるんだな」というあたりも、笑いのポイントだったりします。筆者の書き方として「これは伏線だから、後でツッコミどころが出てくるから、笑ってね」と言わんばかりの箇所が出てくるのも、読んでいると次第に見えてくるので、そこも読みどころ。
本を読んでいたら、名前を呼ばれたので、診察室へ。自分を呼ばれる声は、意外と聞こえるもんですね。カクテルパーティー効果でしょうかね。
診察室へ入り、先生と会話。どんな症状ですか?いつごろからですか? 会話しているうちに、だんだんと体が前の方へ出てしまって、そばにいた看護師さんから「椅子には深く腰掛けて頂いて大丈夫ですよ」と言われてしまった。どうやら聞こえづらくて、だんだん体を先生に近づけてしまっていたらしい。
で、まずは左耳から見てもらうことに。「髪の毛が入ってますね」と。吸引機で取ってもらいました。
次に右耳。器具で耳の穴を広げ、のぞき込まれ、何やらつまみ出し用器具が入り、吸引機で吸われ、先生が看護師の方に何らかの器具を持ってくるよう指示し、未開封の袋を開封してクネクネ曲がった金属の細い棒を取り出してそれを入れて……と、何やら色々とやってくれて。けっこう痛みを伴う。
何やら黒いものが耳の穴から取り出されました。真っ黒な耳垢です。
そして、耳の奥に耳垢がガッチガチに固まってしまっていて取り出せないため、薬で3日間ふやかしてからもう一度来てください、ということになりました。
数十年前に見た「特命リサーチ」という番組で、腹痛で倒れた人の原因がオナラのため過ぎだったとか、数年前に伊集院光さんが超絶腹痛で病院に行って診断してもらったら、ウンコが溜まり過ぎてたとか、そんな話を思い出しました。
たかが耳垢。されど耳垢。ガッチガチに固まった耳垢が耳の奥に詰まると、どうやらこんなにも音が聞こえなくなってしまうんですね。大事(切開が必要とか)でなくてよかったと安堵する一方で、耳垢の恐ろしさに驚きました。
というわけで、耳に垂らす薬を受け取って帰宅。3日後に再度通院することになりました。
***
ちなみにこの3日間、右耳はほとんど聞こえない状態だったのですが、そんな状態だと「音がどの方向から聞こえてくるか」という認識が、とても不思議な状態になることを学べました。
例えば、テレビが右側にあると、テレビの音は右側から聞こえてきていると認識できます。右の耳が聞こえないのに。
最初に異常を感じた時、長女がテレビでYouTubeを観ていました。お気に入りの、子供YouTuberが出てくるチャンネルです。ママと長女・次女がお話をする声は右方向から聞こえてきています。
ただ、不意に「あー」という声が左側から聞こえてきました。「今の『あー』って声は何の声?」と娘に尋ねると、「ぎんくん(YouTube動画に出てくる末っ子の男の子)の声だよ」とのこと。
同じYouTube動画内であっても、「明らかに動画内の声だろう」と認識できるママ・長女・次女の声は(聞こえないはずの)右側から聞こえてきていると認識していたのに、不意に聞こえてきた末っ子の声は左側から聞こえてきたように認識される。
どうやら音が「どの方向から」聞こえているのかを脳が認識する場合って、耳で感じ取った左右の音量のバランスだけでなく、脳による思い込みの要素もありそうですね。
そんな感じで、テレビから聞こえる音のうち、明らかにテレビの音だろうと感じていたものは、右側から聞こえている状態でしたから、右耳が聞こえていないという認識は薄かったです。ただ、「あれ?右耳がおかしいんじゃないか?」と疑い出してからしばらく経ち、日曜日の夜になったあたりでは、テレビの音が、まるで片耳イヤホンでもしているかのように左耳の方だけから聞こえる状況になりました。たぶん、脳による思い込みの力が切れたんだろうと思います。とても不思議な感覚でした。
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