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■疲れ切った頭で、三谷監督の最新映画「記憶にございません!」を観に行ってきた

2019年 9月15日(日) 4:03:12 [さくらのブログから転記]



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先週は月曜日を除き、かなーり残業をしてしまっていて、相当疲れ切っておりました。

(月曜日は台風15号の影響で午前中出勤できず、在宅勤務をしていたものの、会社PCのACアダプタを持って帰ってきていなかったのでバッテリが切れてしまい、午後には出勤したが、各種会議は軒並み延期となっていて、タスクが少なくて提示に帰宅)

金曜日は18:00に最後の会議が終わって、3分ほどで議事録を書き上げて、あとはWindows PCへのRedmineのインストール実験をやりたいところでしたが、そんなものは自宅で趣味の範囲でやればいいかなと思い、そのまま帰ってきてしまいました。

せっかく自宅でやるなrば、Windows PCへのインストールではなくて、Raspberry Piへのインストールでも面白いかもしれない。

Webブラウザ、DBサーバが同時にインストールできる統合版のようなパッケージを提供しているところもあるから、それも楽そうだが、すでにApache, MySQLが入っているRaspberry Piの実験環境に入れて、自力で繋ぐのでも、さほど苦はないだろうし。

…と、そんなことを考えながら早期帰宅をする電車内で、何か疲れた頭によさそうな娯楽はないかなと思い、そういえば三谷幸喜さんの最新映画ってそろそろだったよなと思い出して、ほぼ無計画に映画館へ寄ることになりました。

前置きは長くなりましたが「記憶にございません!」です。ジャンルはドタバタ政治コメディといったところでしょうか。

201909_kiokuni.jpg

事前に入手していた情報は、映画館で流れる予告編くらいです。

病院で記憶を失った男が目を覚めるが、なんとその人は、この国の総理大臣。

大衆を前にした演説中に、飛んできた医師が頭にぶつかり、記憶を失ってしまったという。

しかも、暴言・セクハラ・不倫・政治的に無能…というひどい総理大臣で、支持率2%ちょっと。

すれ違う人からは総理大臣だと気づかれると暴言を投げかけられる。

しかし、そんな総理大臣は、記憶を失ったと同時に、しがらみもなくなったと同じ。

記憶を失ったことをきっかけに、正常な政治と支持率を取り返すことができるのか?といった感じ。

三谷幸喜さんのコメディ映画なので、暗いシーンや落ち込むシーンはほぼ皆無です。

一週間で疲れたサラリーマンの頭には、ちょうど心地いいくらいでした。

個人的には、「心地いい」作品でした。客席からは終始笑い声が聞こえてきていました。

が「ザ・マジックアワー」の終盤みたいな、クライマックスというか、最後の盛り上がりみたいな感じがなくて、そこだけが引っ掛かりました。

ちなみに発券機から出てきたチケットには、触覚(?)が生えておりました。

201909_kiokuni2.jpg

以下、若干のネタバレを含む感想です。








総理大臣(黒田)を演じるのは中井貴一さん。

総理補佐官と思われる役に、ディーン・フジオカさん(井坂)、小池栄子さん(番場)など。
総理の妻役(聡子)に石田ゆり子さん、
内閣官房長官(鶴丸)役に草刈正雄さん、
写真を持って総理大臣を脅すフリーのジャーナリスト役に佐藤浩市さん。

そしてとんでもないところに、有働由美子さんがいて、
木村佳乃がいて、斉藤由貴さんがいて、飯尾和樹さんがいて、川平慈衛さんらがいます。

たぶん、三谷幸喜さんだから集められたのだろうなと思う、不気味なほどに豪華な顔ぶれです。

佐藤浩市さんは、他の映画なら、総理大臣役をやっていたりしますしね。

有働由美子さんは、エンディングでスタッフロールが出てきたときに、やっと気づきました。ってか、それまで気づいていませんでした。いやぁ、あんな格好で出てくるとはびっくりですよ、もう。

記憶を失っていることを共有しているのは、総理大臣と総理補佐官までとなるため、基本的にはこのメンバーで物語が進行します。

で、基本的には、全出演メンバーの存在感が「軽い」。物語も「軽い」。

ラスボス的立ち位置であるはずの鶴丸官房長官も、異様なほどに軽い。

たぶん、この出演メンバーならば、重量級の演技をすることができただろうし(個々にはすばらしい演技をしています)、重量級の物語にすることもできただろうと思うので、わざと軽くしているんだと思います。

たぶん、三谷幸喜監督が、わざとやっているんでしょうね。っていうか、これは三谷監督の「技」なんでしょうね。

終盤、クライマックスの方、…とくに、井坂の不倫が発覚したあたりからの一連の流れとかは、もっと重量感のある物語にしても良かったような気がします。映画の終盤には、もっともっと盛り上がるところがあった方がいい。あの出演者たちで終盤を作ったなら、もっと重くすることができたはず。それが、全体的に軽いことに引きずられて、終盤のクライマックスまで軽くなってしまっていました。

スナイパーに川平慈衛さんを起用していて、しかも出てきている武器を考えると、クライマックスをわざと軽くしたんだろうなという気がします。

あと、政治を取り扱っている作品ということもあり、若干、現在の政治に対する風刺っぽいものも含まれていますが、せっかくなら、もうちょっとドギツイ「現在の日本政治への風刺」があっても良かったような気もします。そこも物足りませんでした。三谷幸喜さん自身が、もうちょっと「黒く」なる覚悟があっても良いんじゃないかな、と。


というわけで、クライマックスの盛り上がりが全く盛り上がっていない点、政治劇なのに風刺が足りない点が引っ掛かりましたが、それ以外はコメディ映画としては面白かったと思います。

他人に勧められるかどうか…で考えると、まぁ、DVDレンタルが始まってからでも十分かな…という気もしますね。

ただ、金曜日の、疲れた頭のサラリーマンだった自分には、非常によくマッチしました。

たぶん、疲れた頭に重量級のクライマックスシーンを投げ込まれても、受け止めきれなかった気がしますからね。



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