INASOFT 管理人のひとこと


フリーソフトダウンロードサイト「INASOFT」の管理人 矢吹拓也 が日々の「ひとこと」を語るページです。
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■ソフトウェアの”黄金の組み合わせ”

2012/ 9/20 0:03:12


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https://www.inasoft.org/








先日、「ユーザー重視のソフト開発とは」という記事を書いたばかりではあったが、

https://talk.inasoft.org/20120914-0134.html

このほど、窓の杜で「理想のソフトを求めて」という、非常に興味深い記事を見た。

窓の杜 - 【#モリトーク】第25話:理想のソフトを求めて

https://forest.watch.impress.co.jp/docs/serial/moritalk/560377.html

とても参考になる記事なので、「ユーザー重視のソフト開発」を公言している人は、是非とも一読していただきたいところ。

ただ、僕が思うに、あるソフトが、ここでいうところの“黄金の組み合わせ”かどうかは、人により判断が分かれるところだろうな、ということ。

まぁたいていは、ソフト公開後は、作者自身の継続開発欲求が高まったり、あるいはユーザーからは「こういう機能を追加すべき」「この部分はカスタマイズすべき」という意見が相次ぎ、ある人にとっては有用だが、ある人にとっては無用という機能の比率が高まっていくかもしれない。


最初に紹介した記事でも書いたとおり、僕にとっては Lhasa とか +Lhaca とかが、シンプルで使いやすく、多くの人に受け入れられるソフトではないかと考えている。が、逆に、これらのソフトが備える機能(や、備えていない機能)について、大変批判的に述べている人も見たことがある。


また、ソフト開発をしていると、いろいろな「派」を見ることがある。

  • 設定保存はレジストリよりもiniファイル派
  • Windows VistaではProgram Files配下へのファイル保存は禁じられているけど、そんなの関係ねー自分はXPだからiniファイル派
  • この機能はAという形であるべき
  • いやいや、この機能はA’であるべき
  • それだったらAとA’を両方とも兼ね備え、オプション設定で選べるようにしろ派
  • オプション設定なんてややこしい機能をつけるな派
  • それだったら、ビギナーモードとアドバンスドモードを設けろ派 (←これは作者の妄想)
  • Bという機能は誰も使わないんだから消せ派 (←その人にとって「チェックディスク」は誰も使わないものらしいです)
  • いやいやとにかくメモリ使用量を減らせ派
  • スタートアップ自動登録派
  • USBでポータブル派
  • 英語モード付けてくれ派

これらすべての要求に応えることは、時間的・能力的に無理だったり、そもそも相矛盾する要求だったりすることすらある。

昔、時間のあるときは、いろいろな人に細かく要望に応えるために、複数エディション構成のソフトを作ったことがあったが「どれをダウンロードしたらいいかわからない」という苦情が多発して、また、自分自身も管理が品雑になり混乱の原因になって、結局1つに戻した、なんてこともあった。

ソフトウェアに採用される意見は、「声の高い人のものが多い」とか、あるいは「変化を望む人のものが多い」とかいうのもあったりする。

声の高い人・変化を望む人が、全ユーザーの大多数を占めているとは限らない。

結局、民主主義的に大多数の意見が占められている状態を目指せば良いのだろうか。それが、大多数の人が思う「黄金の組み合わせ」を目指していることになるだろうか。

いやしかし、どうやって大多数の意見を目指せば良いだろう。たいてい、メールで寄せられる意見は(少数意見かもしれない)機能改善要望ばかりで、現状維持要望なんてものが寄せられる事なんて、ほとんど無い。

あるいは「作者の思う」「作者の考える」「作者にとっての黄金の組み合わせ」のみを猛進して突き進むというのも、一つの手かもしれない。

なかなか難しい話である。




Posted by ANAさん at 2012/09/20 03:01:09
なるほどですね。
管理人のひとこと欄(+窓の杜記事も)を読んで、勉強になりました。
本日、Norton先生一連の2013バージョンが、日本でも正式発表になりましたが、ウルサク言っておいたせいかどうかはわかりませんが、INASOFT作品は誤検知していません。とりあえずご報告。

Posted by ayacy at 2012/09/20 06:30:04
まだまだオンラインソフトを取り囲む状況はアツイみたいですね。

Posted by やすひさ at 2012/09/23 00:35:26
オンラインソフト=商業ソフトのような考えでいる人がもしかすると多くなったのかなぁと思ったりもします。
オンラインソフトは個人的には作者さんのやりたいと思う機能を追加・削除等されればいいと思っています。使い手は数あるオンラインソフトを取捨選択して自分がいいと思う組合せで使うのが一番であると。それが使い手側の『理想』なんじゃないかと思います。そのうえで、どうしても要望したいと思うところがあればなるべく低姿勢な言い回しで伝えるようにしているつもりです。対応されなくてもいいやという位の気持ちで。

しかし、モリトークの記事内の「逆にWindows MeやWindows Vistaは、機能の組み合わせに失敗した例であり、~~」というのを見て「そこまではっきり書くのかぁ」と思ってしまいましたw

Posted by ayacy at 2012/09/23 00:57:45
たしかに、フリーソフトの「ユーザー」が、商業的「お客様」であると勘違いしているような気がするな、と思うことはありますね。
その傾向は十年以上前………Windows 95が流行はじめ、パソコンをマニアだけでなく、いろいろな人が使い始めるようになってから出てきた傾向ですね。

たしかあの頃、一部の質の悪いユーザーについて、「教えて君」が「教えろ様」に進化したとか、言われていましたっけね。

「モリトーク」の記事中の「Windows Me/Vista」に関する記事は、たしかに、そうですね。
公衆メディアとしては、ずいぶんと、歯に衣を着せない書き方をするなぁと思ってしまいました。

僕もMeやVistaは、失敗したOSだと思っています。
ただ、理由はこの記事のものとは異なっていて、「機能の組み合わせ」が悪かったのではなく、そういう時期に出た、実験的な施策だったからではないか、運命的なものだったのではないか、と考えています。

Windows Meはちょうど、16bit/32bitが悪い意味で混在したWindows 9xシリーズから、堅牢な構造がウリのWindows NTシリーズへの転換点に位置したOSでした。

Windows 9xシリーズは、悪い意味でも良い意味でもMS-DOS時代の構造を強く引きずっていました。
Autoexec.bat や Config.sys などが、まだまだ重要な位置を占めていましたし、お行儀の悪い(Windows NT系シリーズ上で動作させるには不安定だったり、フォルダパスを絶対指定したりする)プログラムへの対応も必要だったでしょう。

Windows Meは、Windows NT系(2000やXP)へ、一般ユーザーを導くために必要なプロセスだったと、今から考えれば、思います。
Windows Meが出たことで、ユーザーはAutoexec.bat/Config.sysなどからの脱却を「余儀なくされ」、プログラマは「お行儀の良い」作法に則ったプログラムの書き方をすることを強いられました。

Windows Meは、ユーザーからもプログラマからも嫌われたものではありましたが、それは、例えるなら「警察官が嫌われる」といった表現をすることと同等なイメージの、ユーザー・プログラマに対する規則強化の必要性に迫られたものだったのではないかと思います。

もちろん、Windows Me自身も不慣れなところがあり、Windows Me自身が原因になってユーザーやプログラマに嫌われていた面もあります。マイクロソフト自身も、Windows Meによって規律強化を図っていたのかもしれません。

しかしこのイニシエーションのおかげで、ユーザーやプログラマは厳しさに慣れ、Windows 2000やXPのような堅牢なOSの動きに、スムーズに移行できたのだと思います。もちろんマイクロソフト自身も、Windows XPへの移行できたのだと思います。

Windows Vistaについては、セキュリティ意識の高まりの時期だったと考えています。
今でも悪名高い「ユーザー アカウント制御」がその代表格です。

プログラムの動作は、権限により仕分けされますし、Program Filesフォルダ内に自由にファイルを書き込むこともできませんし、とにかく、使いにくいったらありゃしない。
ユーザーもプログラマも、それはそれは苦労しました。

もちろん、Windows Vista自身も、動作が遅いし、思想はよくわからんし、使いにくかったと思います。グラフィックは不安定だし。よく落ちるし。「Windows NTカーネル ver.6」搭載のOSとしても、まだまだ進化の途上にあったと思います。

Windows 7が使いやすく、多くのユーザーに支持されたのは、Windows Vistaのおかげで、ユーザーやプログラマが慣れたからであり、マイクロソフト自身もどうすべきかがわかってきたから、なのだと思います。

実際、Windows NT のカーネルのバージョンは「6.1」となっていて、表面上の調整が施されただけだったと聞いています。
Vistaから7に至るまでの間に、プログラマはプログラムの書き方がわかってきました。ドライバメーカーはドライバのプログラムの書き方がわかってきました。マイクロソフトも、Windowsの動作で、どこを優先して高速に動作させるべきかわかってきました。セキュリティ上の理由はあれど、ユーザー アカウント制御ではどこを甘くすべきかということもわかってきました。

結果誕生したのが、Windows 7なのであり、それはOS自身だけでなく、Windows Vista/7向けのプログラムも含むことであり、もちろん慣れたユーザーも含むことであり)Windows Vistaなくして、Windows 7のシステムはありえなかったんだと思います。

さて現在、Windows 8が登場しましたが、これも世の中が「タブレット型端末へ移行している」ことを受けて生まれたOSだと思っています。
これをデスクトップPC用に使うのは、ちょっと、やりづらい。これはまだまだ、このOSが発展途上であり、次に登場するであろうWindows 9(?)へのステップの一つなんじゃないかと思っています。

……と、だいぶ話題が逸れてしまいましたね。

Posted by ANAさん at 2012/09/23 01:25:09
> これをデスクトップPC用に使うのは、ちょっと、やりづらい。
> これはまだまだ、このOSが発展途上であり、次に登場するであろう
> Windows 9(?)へのステップの一つなんじゃないかと思っています。

私もそう思っています。

Posted by やすひさ at 2012/09/23 03:19:03
> 僕もMeやVistaは、失敗したOSだと思っています。
ただ、理由はこの記事のものとは異なっていて、「機能の組み合わせ」が悪かったのではなく、そういう時期に出た、実験的な施策だったからではないか、運命的なものだったのではないか、と考えています。

本当は『実験的』にはなって欲しくなかったけどそうなってしまったと言うべきなのかも知れませんね。MSも商売なので最初から失敗すると分かっている物を提供するとは思えませんし。システムやUIを変更するとどうしてもユーザーの不満が出たりするものですし。


> これをデスクトップPC用に使うのは、ちょっと、やりづらい。これはまだまだ、このOSが発展途上であり、次に登場するであろうWindows 9(?)へのステップの一つなんじゃないかと思っています。

ここを補うソフトが多数出てくるような気がしますね。少し前を考えてみると、WindowsVista/7以降のエクスプローラーに対するソフトやスタートメニュー形式変更に対するソフト。それにOffice2007以降のリボンに慣れない人のために2003以前のUI(もどき)を追加するソフトがありました。
(逆に新しいOSに搭載される機能を旧OSに搭載するソフトもありますが)
こういう「ユーザーが使いづらいと思うところを補完する」というのはオンラインソフトのいいところかな…と。

Posted by ayacy at 2012/09/23 08:06:42
そうですね。
Windows 8については、特にスタートメニューが無くなったことについて、最初のうちに大きな不満が噴出することはたしかだと思います。
サードパーティー製のスタートメニュー表示ソフトが、当面はとても役立ちそうです。

ただ、Consumer Preview時代に「レジストリを変えれば従来のスタートメニューに戻せる」状態だったこと、その情報がインターネット上に残り続けてしまっていることから、「RTM版においても同じではないか?」と考えるユーザーから「いじくるつくーる」等への無理な要望殺到みたいな事態も起きそうな気がしています。今のうちから予防線を張っておいた方が良さそうですね。

Posted by ANAさん at 2012/09/24 00:57:46
私は数年前、介護の講座を手伝っていた関係で、「高齢者パソコン教室」を手伝いました。高齢者の方が遠方のお孫さんとネット画面で話したり、自らがPC操作でホームページを作成したり、デジタル写真を処理したり、イキイキとした姿です。

高齢者の方は、私が何度教えても「電源ボタンの直接長押し」でPCをOFFにしてしまいます。
認知症ではありません、長年の人生経験が「電気のスイッチを切る」「使ったらきちんと元の状態になおす」これが高齢者の方々の常識ですから。
私も「最近のPCはほとんど壊れませんが、壊れるかもしれないので「スタートボタン」からカクカクシカジカ」と言いますが、「なんで終了なのにスタート?」と笑いながらハイハイわかりましたよ、と言ってほほえましい光景です。

現在はIT技術が進歩して便利になった反面、電気や各種各様のコンピュータトラブルでの生活への弊害等等、各社の技術者の方々も競争に打ち勝つことが優先になってしまって、「自分たちだけの尺度」でのモノ造りや、その方面のユーザーには革新的なモノやソフトであっても、一般大衆の主婦や、ヘビーユーザーではないPC愛好家、あるいは高齢者など、まったくなじめないモノが増えつつあるような気がします。

特にIT分野で、ほぼ専政政治的になってしまった(笑)、Windowsなど、時期Win-8は必ず物議を醸だろうと思います。
われわれはプレビュー版などで、だいたいの概要を知っていますし、我々自身はどちらかと言えばヘビーユーザーあるいはヲタク族でPCに慣れていますが、一般大衆は・・・。

Posted by ayacy at 2012/09/24 07:10:13
そういえば友人のご両親が、パソコンの電源を切るにあたり、必ず電源プラグを抜こうとするんで困るとか、友人がパソコンに長々と処理をやらせているから席を立っているのに、ご両親から「使っていないときは電源を抜いておきなさい」と勝手にプラグを抜かれた等々、困った話をたくさん聞かされたことがありました。
それまでの『家電』が、そういうものだったから、仕方ないんでしょうね。


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