INASOFT 管理人のひとこと


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■たしかにこの強制アップデートのスタイルは凶悪かもなぁ。

2016年 5月22日(日) 6:52:49 [さくらのブログから転記]



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ここ数日、Windows 7/.81のPCが、勝手にWindows 10にアップグレードされてしまうという現象が起きるようになり、消費者からは悲鳴が聞こえるといったような話が聞こえてくるようになりました。

win10up1.jpg

初心者の言う「何もしないない」なんて言葉は信用できないというのが、ユーザーサポート対応者の常識です。

しかし今回の場合は本当に、何もしていなくても勝手にWindows 10にアップグレードされてしまうんだそうで、強引というか、無言の仕打ちには、非難の声も大きく上がっているとか。

(むしろ、何もしていなかったのが悪くて、Windows 10にアップグレードされてしまうという表現が正しいか)

僕自身はプライベートでは、メインPCのWindows 7と、サブPCのWindows 8.1を、だいぶ前にWindows 10へアップグレード済みです。

些細なこと(※1)を除けば、特に問題は発生しておらず、Windows 10への移行は良かったと考えています。

(※1)些細なこと

  • スタートメニューの「すべてのアプリ」が階層構造ではなくなり、使いづらい。っていうか使っていない。ただし、ピン止めやCortanaに呼びかけて起動しており支障はない。
  • デフォルトのシステムフォントが小さすぎる。しかし、読めないほどではない。
  • いじくるつくーる動作対象外になった。しかし作者個人としては、いじくるLiteを使うので特に問題は無い。
動作速度は、若干軽快になりましたし、アプリの対応もだいたいOKです。

よく使っていて、対応していないことを宣言しているのは、それこそ、自分で作っている「いじくるつくーる」くらいなものですし。

HTMLヘルプを作るための「ヘルプましん」など、UACの関係で上手く動作しないものは、互換モードや管理者権限を使って動作させることで対処できます。

とはいえ、パソコン教室で孫にメールを出す方法を習って、操作方法が変わるのは困るので、もう放っておいてくれと言うおじいちゃんおばあちゃんとか、未対応ソフトや機器・ドライバがあるのでまだWindows 7/8.1を使い続けていたいとか、ビジネスで使っていて動作検証を慎重に実施中とか、まだまだ、Windows 10へのアップグレードは時期尚早と思っている人は多いはず。


しかも今回の場合、Windows 10へのアップグレードのやり方が強制的というか凶悪的になっていて、「翌朝気づいたらWindows 10になっていた」みたいな状態になっていて、今回のマイクロソフト社のやり方はおかしいという声も聞こえてきます。

うちにちょうど、Windows 7のままのノートPCが一台転がって、いたので、試してみることにしました。

あまりにも放置状態が長かったためか、システム時刻の設定からやり直しになっていたのはショックだったけど・・・

まずは、一部ではSP2相当とも言われる「Windows 7の過去5年のパッチを一気に適用する」パッチを当てて

image.jpeg

image.jpeg

それから、Windows Updateを仕掛けたら、たしかに出てきました。アップデートの予約日がいきなり表示されました。

思ったほどすぐには表示されず、何時間か放置したらようやく出てきた感じでしたので、待つのが大変でしたけど。

win10up1.jpg

たしかにこのダイアログでは勘違いしそうです。

「OK」ボタンを押したら予約が成立し、「×」ボタンを押したら予約が行われないって、思っちゃいそうです。

しかし実際には、このダイアログが出たら予約は既に成立しており、キャンセルしたい場合は、上の画面の中央左側にある「ここ」という小さな文字をクリックして、

win10up2.jpg

「アップグレードの予定を取り消す」リンクをクリックしなければなりません。でないと、

win10up3.jpg

いきなりアップグレードのプロセスが開始されてしまいます。

その後は、ユーザーが明確に停止の指示を出さないと、アップグレードは進行し続けてWindows 10になるとのこと。

(つまり、パソコンを使わないときは放置しているような使い方をしている人は,停止タイミングを逃して、勝手にWindows 10になります)

たしかにこの手法は強引と言われても仕方がないですね。

ただ、以前にWindows XPのサポートが終了に差し掛かっていたとき、あれだけマイクロソフト社が呼びかけを行い続けたにもかかわらず、「呼びかけが足りない」「ユーザーを見捨てるのか」「責任を果たしていない」など、あまりに理不尽な声が上がってきたということもありました。あれは、マイクロソフト社はかわいそうだったと思います。

今回の理不尽な強制・凶悪アップグレードは、そんなマイクロソフト社から社会に対するの理不尽返しだったのかもしれません。

まぁ、今回のアップグレードに際しては、既定の日までなら無料でアップグレードできるわけですし、計画的に乗っかれるのならば、非常に美味しい措置ではありました。実際、僕自身は2台のPCに対して無償でアップグレードを実施できて、美味しい思いを享受できました。

思えば、パソコンというものは基本的に、あまり使い方を分からないまま使っている人が多いと思います。

Windows 7には「リモートアシスタンス」という標準機能がありますが、これなんか、「パソコンの使い方を理解してくれない人にもパソコンを使ってもらう」ために機能です。

孫にメールを出すにしても、商売に使うにしても、けっこう大切な道具なのにもかかわらず、「自分はパソコンが苦手」という宣言をしつつもなんとなく使えてしまうものです。

結構大切なのにもかかわらず使い方がよく分からなくて、今回の場合だとキャンセルの方法も良く読み取れなくて、結果的に意に沿わないアップグレードを余儀なくされてしまったわけです。

大切な道具なのであればちゃんと使用方法を理解して、注意深く使うべし、というこが、利用者側に与えられた教訓と言えるかも知れません。

マイクロソフト社としても、教訓はあるでしょう。

今回の強制・凶悪アップグレードにより、ビジネスの一時停止を余儀なくされてしまった人や、アップグレードのプロセスが失敗して戻せなくなりPCが半文鎮化してしまった人などもいるようです。ビジネスの非効率化や機会損失により損害が発生している人もいるようですし、親戚や友人のPCがおかしくなって呼び出されて余計な時間を使ってしまった人もいるでしょう。

実害として、金銭的・時間的なものを発生させてしまったので、今後はマイクロソフト社を相手取った訴訟なども発生するかも知れません。

前にも書いたとおり、マイクロソフト社としては、Windows XPからのアップグレードに関して、世間から理不尽に責められた経緯があることを踏まえると、今回の強制・凶悪アップグレードの措置については、ある程度理解することもできます。

ただ、ここまでではない、もうちょっと丁寧なやり方はなかったのかな?とも思います。極端なやりかたしかできなかったのか?と。

今からでも遅くはないので、マイクロソフト社は、もうちょっとマイルドな方法を考えるべきでしょうね。



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