INASOFT 管理人のひとこと


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■フリーソフト公開でプログラミング以外にやること

2014年 5月 3日(土) 0:00:00 [さくらのブログから転記]



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昨日の記事の中で、フリーソフト公開でプログラミング以外にやることについて触れたので、今日はそのことについて書こうかと思います。

IT企業でモノづくりをしていると、やっている作業は「設計とコーディングばかりだろう」と思われることもあるのですが、実際には超上流と言われるビジネスモデル的な部分の策定から、類似システムの例などを用いた見積もりがあったり、現行システムの事前調査があったり、設計・コーディングの合間にはレビューや机上デバッグがあったり、その後は単体テスト・結合テスト・システムテストに総合テスト、それらのためのチェックリストの作成と何段階にも渡るレビュー・報告書の作成(自社向け/お客様企業向け)・保守とかがあったりします。

おそらくこれらすべてを併せると、「設計とコーディング」にかかる期間の数倍~数十倍になることもあるでしょう。

フリーソフト作りは作者の趣味の範疇で行われるため、上記のような面倒くさいこととと無縁で、責任も負わず、それこそプログラミングだけしていると思われることもあるのですが、そんなわけはなくて、面倒くさいことがあったりします。

特にフリーソフトを公開するときは「作者は責任を負わない」ことを明記するのですが、結局、何かしらの「社会的責任」は負わされることが多い。だからそれをなるべく避けるための手段とコストというのも存在する。そして一部の社会的責任については、仕方なく妥協して受容する。

そんなわけで、フリーソフト作りと自サイトでの公開に関しては、これら以外に次のようなことも行うことが多いでしょう。

  • ドキュメント/ヘルプの作成
    ドキュメントをテキスト形式かヘルプファイルの形式で作成し、添付します。 テキスト形式のファイルとしてドキュメントを作る場合、昔は .doc という拡張子を付けることが多かったのですが、 .doc はMS-Word の文書ファイルの拡張子になってしまいましたので、一般的なテキストファイルである .txt という拡張子を付けることが多いですね。

    ヘルプファイルについては、昔は .hlp という拡張子の形式(中身は .rtf リッチテキスト)が使われることが多かったですが、機能不足や脆弱性の問題もあり、.chm(コンパイル済みhtml。中身はHTML)が使われることが多くなりました。

    ソフトの使い方をGoogle等のインターネット上の検索エンジンで探すケースも増えてきたため、ヘルプファイルだけをWeb上で公開することもあります。

  • ドキュメント以上のわかりやすい説明と宣伝広報
    ドキュメント/ヘルプファイルに詳しい説明を書いても、読んでくれないことが多いので、それようの広報的なものは別に作成します。
    紹介ページを作ったり、インタビューに答えたり、Twitterやfacebookページで宣伝したりとか。

  • ユーザーサポート
    ユーザーサポートは義務ではないとはいえ、メールやら掲示板やらで、ガンガン質問が来るものです。
    何の連絡先も設けなければ、不満が溜まったとき、おそらく2chとTwitterで爆発します。
    ユーザーからの話を聞くためのチャネルを設け、話を聞くための手段を設けるのは、やっぱり必要になります。
    当サイトの場合だと、フィードバックフォームを設けています。

  • 大手オンラインソフト転載サイトへの各種手続き

    少しパソコンに詳しい人がソフト探しをするときは、ベクター窓の杜といったサイトで検索しようとします。
    ベクターの場合は作者からの登録制で、窓の杜の場合は窓の杜からの依頼によって登録が行われます。

    ベクターの場合は、まずは作者登録をしてから、専用のページにファイルをアップロードし、審査をしてもらって公開することになります。

  • セキュリティ
    特に外部から得られる情報を扱う場合、通信を行う場合、ユーザーのSNSアカウントを通じてあれこれ行うようなソフトの場合とか、Webアプリとして制作する場合は、セキュリティを大きく考慮する必要があるでしょう。

    壊れたjpegファイルを扱ったら、メモリ領域が破損し、OSの大事なエリアを書き換えられてウイルス感染状態になってしまったとか、SNSのアプリ認証IDが漏れて、そのアプリに対してアカウント認証をしているユーザーのSNSが荒らされたとかがあってはいけませんからね。

もう一つ、セキュリティ会社と戦わされることになることも書こうかと思いましたが、今回は止めておくことにしましょう。ちょっとしつこくなってしまうので。



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